~プロが分かりやすく教える~かんたん撮影術

第1回:講評編
「被写体をいろいろなアングルや構図で撮ってみよう」

HARUKI(はるき)氏

皆さん、こんにちは。このコーナーを担当している写真家のHARUKIです。
梅雨の訪れとともにこのコーナーをスタートして2週間ですが、今年の梅雨は東京近辺ではあまり雨が降らない「空梅雨」でこのままだとダムの貯水量や農作物が心配になります。集中豪雨や台風などの災害は困るのですが、やはり梅雨は梅雨らしく雨は降って欲しいものです。そんな中、この季節らしい写真が6月のテーマランキングにたくさん寄せられていましたので、5点を選び講評させていただきます。
次回以降「講評編」で使用させていただく写真は、会員の皆さまから募集しますので、ぜひ、ご応募ください。
講評写真の応募方法はこちら→

「被写体をいろいろなアングルや構図で撮ってみよう」

第1回目の6月は梅雨の季節なので、紫陽花などをはじめとしてこの季節を象徴するようなものをテーマに撮影してみましょう。

今回は投稿写真の中から、5点の作品を選ばせていただきました。

『旧岩崎邸 』
投稿者:[ takaryou ]さん

◎takaryouさんは「谷根千(谷中・根津・千駄木)界隈を歩く」というテーマで梅雨の風景を送っていただきました。ボクも年に何度かブラブラ撮影をするコースです。古き良き時代の東京の建物や風情が残ってるエリアですね。この写真を選ばせてもらったのは建物のオフホワイトを背景に緑の葉やピンクの花が立体的に写し出されているからです。残念なのは画面右側の2輪の花が完全に入っていないことです。あと2~3歩下がって撮られると完璧でした。

『スポットライト 』
投稿者:[ ゆ~ppyon ]さん

◎ハナショウブでしょうか、不思議な写真に仕上がっていますねえ。レンズの前にフィルターをかませたのでしょうか?それともガラスの筒を通しての撮影でしょうか? いずれにしても緑の草むらの中で紫色のハナショウブがダンスしてるように動きが出て面白い写真です。ゆ~ppyonさんは他にもチャレンジングな写真を投稿くださっています。コレはアイディア賞です(笑)。どんな工夫をされたのか書いていただければウレシイです。

『江ノ電と紫陽花』
投稿者: [ Sonic ]さん

◎梅雨の合間の晴れ渡った日、青空を背景に紫陽花と沿線を走る電車を捉えられています。おそらく撮影される前からこの写真の出来上がりが、頭の中にイメージされていたのでしょうね。大まかにはバランスも成功していると思いますが、あと0.何秒か遅いタイミングだったら車両前面の“顔”が下まで見えてライトも効果を与えたと思います。惜しい!!

『たまにはモノクロで』
投稿者: [ garuzou ]さん

◎初回に見ていただいた作例に含まれた要素を非常に忠実に再現されていますような模範的写真です。作例は午後遅い夕方の陽射しでしたが、garuzouさんの作品は早朝のお寺での撮影らしく爽やかさを感じます。お寺の瓦屋根が反射している部分の表現や木々から射し込んでくる斜光線も効いています。カラー写真も雰囲気があっていいのですが「たまにはモノクロも素敵」かとコチラを選ばせていただきました。だけど“たまには”ですよ(笑)。

『雨乞い1』
投稿者: [ 森の妖精 ]さん

◎あまりにも雨が少ない空梅雨の日々、強い陽射しの中で雨を待ちきれずに萎れてしまったのですね。背景の黒に花と葉っぱがコントラスト高く見えるだけに、いっそう雨乞い気分がいっそう強く浮かび上がっています(笑)。長方形を斜めに横切る構図もインパクトを与えています。

HARUKI'S PHOTO

やっと雨が降ったので再度撮影に出掛けてきたのですが、ご紹介するのはこれまた晴れの写真になりました(笑)。花びらから垂れる雫が初夏の光線を受けて美しかったので思わずパチリ☆ 雨が上がったばかりの青空には紫陽花がピンクの蝶々が舞うように見えました。

■あとがき

初回の今月は特別なテクニックを使わないでも、主にカメラを被写体へ構えたときのアングルやちょっとした距離の違いなどで絵柄がガラッと(あ、ギャグじゃないです・笑)変化することを実践していただき、頭の隅にちょこっと入れていただくだけでも写真を楽しんでいただけると云うことを理解していただければ良いなあって思います。皆さんからの写真ご応募時に状況がわかる詳細コメントや、質問なども書いていただければ幸いです☆

次回7/4予告 次回のテーマは「マクロ機能など使って、グッと寄って撮ってみよう☆」です。

かんたん撮影術のスタートとなりました今月の連載はお楽しみいただけましたか?
次回は、構図から少しテクニックに寄った「マクロ撮影」をテーマに、解説します。「マクロ」って何!?という方にも分かりやすく解説しますので、お楽しみに!

尚、次回以降「講評編」で使用させていただく作品は皆さまから募集いたします。応募方法はとっても簡単ですので、ぜひ、ご応募ください。

講師プロフィール

HARUKI(はるき)氏
HARUKI(はるき)氏

写真家、ビジュアルディレクター。1959年広島市生まれ。九州産業大学芸術学部写真学科卒業。広告、雑誌、音楽などの媒体でポートレートを中心に活動。1987年朝日広告賞グループ入選、写真表現技術賞(個人)受賞。1991年PARCO期待される若手写真家展選出。2005年個展「Tokyo Girls♀彼女たちの居場所。」、個展「普通の人びと」キヤノンギャラリー他、個展グループ展多数。プリント作品はニューヨーク近代美術館、神戸ファッション美術館に永久収蔵。テレビ朝日「世界の街道をゆく」スチール写真担当。