~プロが分かりやすく教える~かんたん撮影術

第3回:解説編
「夜景写真やスローシャッターにチャレンジしてみよう」

HARUKI(はるき)氏

皆さん、こんにちは。このコーナーを担当している写真家のHARUKIです。
前回は「マクロ機能を使って撮影してみよう」というテーマで説明させていただきました。皆さんからとてもたくさんの作品をご応募をいただきました。ありがとうございます! マクロ撮影の被写体となるモノも植物や昆虫など地上の小さな世界だけではなく、水中写真なども含まれておりボク自身があまり得意でないような技術で撮影された作品まであり(笑)、こちらも素直な気持ちで楽しく拝見させていただきました☆

「夜景写真やスローシャッターにチャレンジしてみよう」

第3回目の今月は、夏祭りや花火など夜のイベントが多い季節です。様々な夜景写真や、スローシャッターもしくは長時間露光ならではの写真表現にチャレンジしてみてください♪

■夜景写真やスローシャッターによる撮影方法

まず簡単な用語の説明から。
スローシャッター:何分の1秒~という規定など特に定義はありませんが、一般的にブレてしまいそうなシャッター速度(例えば1/30秒とか1/4秒、あるいは1秒以上など)より遅いシャッター速度、つまり長い時間シャッターを開けている超スローシャッターなど。長時間露光と呼ぶ場合もあります。人によって様々ですので数値ではなく、撮影時に気を抜くとブレてしまうくらいのシャッター速度、とお考えください。

ISO感度:ISOとは国際標準化機構という組織によって国際的に決められている規格です。カメラの話しでISO感度というのはフィルム時代からの流れで、デジタルになっても受光素子の持つ能力のことを呼びますのでフィルム感度と同じく、感度が高いほど=早いシャッター速度で撮影可能=ブレ難い、ISO低感度=早いシャッター速度を使えない場合が多い=ブレ易い、とお考えください。ただしあまり高感度になると、画像素子にノイズが生じるため、画質低下(画像が荒くなる)というデメリットもあります。

これらの撮影は基本的には三脚使用をお奨めいたしますが、持っていない場合は、撮影地にある適度な高さでカメラを保持出来るものに乗せて撮影するという方法もなくはありません。例えば手摺りとか建物の標識やオブジェ、自動車のボンネットなど。実はボク自身は時々この方法を使います、しかし逆にテクニックが必要になりますのであまりお奨めではありません(笑)。カメラブレを防ぐためにはカメラのISO感度設定を上げるという方法もありますが、あまり高感度にするのも画質低下になりますので要注意です。


さて今回は前置きが長くなりましたが、撮影するシチュエーションや被写体によって変わりますがスローシャッターを使っての撮影のメリットとは“余計なモノをブラして隠してしまう”或いは“ブラすことによって何かを引き立てる”という真逆なケースもあります。いずれにしても「動き」を出すか?消してしまうか?の表現が可能になります。スローシャッターを使わないと撮影出来ない場合もいくつかあります。例えば夜景撮影などは早いシャッタースピードでは光量が足りないので写らないという場合、夜空に華やかに打ち上げられる花火大会なども。そして夜空といえば星たちの軌跡を写し出すには長時間露光が必要になってきます。

■あとがき

夜景撮影やスローシャッターでの撮影というのは夏に限ったことではありませんし、もちろん夜でなくてもスローシャッターに向いてる被写体はたくさんあります。例えば流れ落ちる滝をスローシャッターで写す、モーターレースなどで走るクルマを流し撮り(被写体以外が流れたように見える手法)する、なんてのも面白いでしょうね。あとは皆さんのアイディア次第です☆


※(注意)三脚使用で撮影する時の注意点としては、最近のカメラ(或いはレンズ)には“手ブレ防止機能”(メーカによって名称は様々です)という設定が付いている事が多いのですが、その場合には設定をオフにしておいてください。機能の影響でかえってブレてしまったり、画像が荒くなったりする事がありますので。

次回8/22予告 「夜景写真やスローシャッターにチャレンジしてみよう」~講評編~

今月は外出の機会も多いでしょうからこの手の撮影を始めるには良い季節かと思います。ぜひいろいろな被写体での表現にチャレンジしてみてください。ボクにも思いつかないような写真のご応募をお待ちしております♪

講師プロフィール

HARUKI(はるき)氏
HARUKI(はるき)氏

写真家、ビジュアルディレクター。1959年広島市生まれ。九州産業大学芸術学部写真学科卒業。広告、雑誌、音楽などの媒体でポートレートを中心に活動。1987年朝日広告賞グループ入選、写真表現技術賞(個人)受賞。1991年PARCO期待される若手写真家展選出。2005年個展「Tokyo Girls♀彼女たちの居場所。」、個展「普通の人びと」キヤノンギャラリー他、個展グループ展多数。プリント作品はニューヨーク近代美術館、神戸ファッション美術館に永久収蔵。テレビ朝日「世界の街道をゆく」スチール写真担当。